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zoom RSS 映画レビュー「クワイエットルームにようこそ」

<<   作成日時 : 2007/12/04 22:04   >>

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12月1日(土)、池袋HUMAXシネマにて観賞。

一言で言えば、こういう映画を作れるようになりたい。

小気味よいテンポで繰り出されるギャグと、徐々に見え始めるシリアス。
そして、ラストシーンへとなだれ込む。
いい主役、いい脇役、そして何より、いい悪役。

もし、自分が劇で役を選ぶなら、必ず悪役をとります。
なぜか。ヒーローなんて、つまらないからです。
いかに、人に「アイツ最悪じゃない?」と思われるような演技が出来るか。
人間、人に好かれたいと思うようなところが必ずありますから、どうしてもそういう面がにじみ出てしまい、悪役に徹しきれないことが往々にしてあります。もちろん、それはそれでいい演技ですが、本当に力のある俳優さんなら、観客に「コイツ死ねばいいのに」くらい思わせられるのです。
所詮、ヒーロー中心に物語は進行していくのですから、共感できるヒーローなんて当然のことなのです。むしろ、共感できるアンチヒーロー、もしくは悪役こそが、真の主役たり得るのです。

そういう、悪役でした。誰とは言いません。それは、劇場で確かめて下さい。

最近はやりの映画は、主人公に肩入れして、悪役なんか現れなくて、ただただ異性といちゃいちゃする、というか、何らかの問題を一緒に乗り越えていく、というような低次元なプロットしか見られません。特に、男女恋愛もののケータイ小説には顕著に表れています。

自分は、ケータイ小説を否定する立場ではありません。むしろ、もっと広まってしかるべきだと思います。しかし、恋愛の話だけを読んで、「主人公かわいい」だとか「カレシイケてる」と薄っぺらい感想を持つだけじゃ、小説を読むという行為に対してなんの価値も持たないと思います。この話は、いわゆる二次元系オタクにも当てはまります。記号の組み合わせが喚起する「萌え」の概念がそれに当たります。
逆に言えば、「萌え」が若年層全体に蔓延して、それ以上の考察、進歩進展を阻んでいるような気がします。萌えへの欲求を取り払い、萌えの向こうにあるものこそが、重要であると考えています。
自分も、たまにケータイ小説を読んでいました。面白いものは面白かったです。しかし、その作品群の中に恋愛ものは一切見受けられず、トリックに重点を置いたミステリーや群像劇が殆どでした。

・・・話がそれました。

映画の中は、食事シーンがあったり、嘔吐したりと実に人間くさい人々であふれています。
(ケータイ小説でも、最近のトレンドは「等身大」らしいですね。ただし、彼が無条件に優しいことが条件らしいですが。)
そういう意味では、日本映画らしいです。でも、このテンポやプロットは欧州の映画に近い感じがします。

アイデンティティを見失いがちな方にもおすすめの映画です。ぜひ。

あぁ、注目は渋いチョイスのキャストと、精神疾患の患者さんをどう演じているか、ですよ?
馬渕さんに関しても、観てみて下さい。特にラスト。いい仕事してます。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
本当の悪なんて存在するわけないだろ……ポストモダン的に考えて……。というわけで、悪役なる存在も難しいものです。
八柾
2007/12/05 12:28
そもそも、日本人って、悪者好きなんですよね。
悪代官のキャラクターの良さといったらもうね。
愛すべきですよ。

悪役って、ヒーローより難しいんですよ。ホント。
主役は周りが引き立ててくれるから。
悪役は相手を引き立てつつ、自分を持ち上げないと、相手が貧弱に見えてしまう。というか、華がなくなる。

悪役になってしまった人たちの歴史・・・そう、あんな感じですよ。あれあれ。
Multi
2007/12/08 00:11
すごく遅れたコメントだけれども笑

あれ良いと思うが
内容的とかストーリー設定的に
17歳のカルテ
に類似してない??
まリリん,
2007/12/11 01:21

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